はじめまして、<こと> です。
理学療法士として、運動やストレッチ、食事と幅広い分野を発信していきます。

縦と横に割れる腹直筋だけでなくてナナメ割もやっていきたいな

ナナメ割は腹斜筋群に分類されるね
最後まで手強い相手だから無理なく鍛えていこう
腹筋と言えば正面から見える腹直筋の「タテ割れ」と「ヨコ割れ」に意識がいくと思います.
しかし横腹についている腹斜筋群「ナナメ割」も重要な筋肉となっています.
ただ、腹斜筋群は脂肪の兼ね合いもあり、鍛えるだけでは理想な身体になることは難しい部位です.
今回は、「腹斜筋」について説明していきます.
この記事は以下のような方におススメです.
- 腹斜筋群を鍛えていきたい
- あまり腹斜筋の筋トレ効果が出ない
この記事を読むことで、腹斜筋群の解剖生理や筋トレ方法について知ることができます.
腹筋群 ~解剖生理~
前回の投稿でも説明しましたが
腹部筋には「前腹部筋」「側腹筋群」「後腹筋」に分けられます
前腹部筋は「腹直筋」「錐体筋」
→前腹部筋に関しては「あなたのお腹見せられますか?<アブローラー>の使い方について解説」
側腹筋群は「外腹斜筋」「内腹斜筋」「腹横筋」
後腹筋は「腰方形筋」
に分類されます.
今回は側腹筋群の「外腹斜筋」「内腹斜筋」について説明していきます.
腹横筋に関しては「体幹を美しく <アウターマッスル・インナーマッスル>」の投稿をご覧ください.
外腹斜筋

外腹斜筋
- 起始:第5(6)~12肋骨外面
- 停止:腱膜は腹直筋鞘の前葉に入って白線に変わる
鼠経靱帯、腸骨稜、腸骨稜外唇 - 作用:胸郭を引き下げる
体幹前屈・同側側屈
反対側回旋
内腹斜筋

内腹斜筋
- 起始:腸骨稜前部の中間線および鼠経靱帯の外側部
胸腰筋膜の深葉を介して腰椎の肋骨突起 - 停止:腱膜は2枚に分かれて腹直筋鞘の前後両葉に入り白線に終わる
第10~12肋骨の下縁 - 作用:胸郭を引き下げる
体幹前屈・同側側屈・同側回旋
画像から見てわかるように外腹斜筋・内腹斜筋ともに同じような場所に位置していますね.
外腹斜筋が内腹斜筋よりも表面に位置しています.
ほとんど同じような作用ですが、一番の違いは外腹斜筋が「対側回旋」、内腹斜筋が「同側回旋」です.
回旋動作とは捻る動作のことをいいます.
つまり、身体を右に捻る場合は「右の内腹斜筋」、「左の外腹斜筋」が働いていることになります.
基本的に片側だけを鍛えることはありませんが、知っておいて損はないでしょう
腹斜筋群~鍛え方~
「外腹斜筋」「内腹斜筋」と「前腹部筋」と差別化を図るためには体幹回旋の動作が重要になります.
ただ、鍛えたとしても割れていること目立たせることが簡単ではありません.
なぜなら、脇腹やへそまわりの脂肪はつきやすい場所です.そして最後まで残る部位となります.
この脂肪が邪魔をしてきます、厄介ですね.
つまりナナメ割を出すためには、鍛えたうえでさらに脂肪を減らすことが重要となります.
今回は脂肪は一旦置いておいて、自宅で可能な腹斜筋筋トレを紹介していきます.
筋トレ方法

今回は画像の2つを紹介していきます.
サイドプランク
- 横向きの状態でスタート
- 肘が肩の下に来るように位置を調整
- 下にある肘、足(画像では左腕と左足)で一直線になるようにor腹部周囲が上に持ち上がるように身体を浮かす
- まずは1分を目安に姿勢をキープ
- 逆側のサイドプランクも忘れずに!

意識することは身体が一直線であることで、欲を言えば腹部周囲が持ち上がる(腹斜筋群が収縮)ことです
どうしても腹斜筋あたりが下に下がってきてしまい、一直線をキープできなくなるため、そのような姿勢になると効果は薄くなってきます.
ツイストクランチ
- 仰向けの状態でスタート. 足は膝が90°曲がる程度で浮かせておく
- 上体を起こすときに身体を捻る動作を加える
- 右に捻る場合は左足を寄せ、左に捻る場合は右足を寄せるようにクランチ
- 左右交互に捻りを10回ずつを目安に徐々に負荷量を上げていく

腹斜筋が捻る動作が主なため、捻りを意識しましょう
捻らずにクランチをする場合は腹直筋が鍛えられます
腹斜筋群 注意点
筋肉をつけるだけなら
筋トレを行い、負荷量を徐々に上げ継続することで筋パワーはついていきます.
しかし、筋肉を魅(見)せるとなると脂肪を減らすことも重要になってきます.
前述したように
腹斜筋群周囲の脂肪はつきやすく、最後まで落ちにくい場所です.
ナナメ割を綺麗に見せるためには体脂肪率8%前後まで絞らないといけないと聞いたこともあります.
脂肪をあまり減らさずに腹斜筋群の筋トレを重点的に行うと脂肪+筋肥大した筋が腹部周囲につくことになり
かえって太く見えてしまう可能性があります.
魅せるための筋肉をつけるためには脂肪燃焼のメニューや食事管理を取り入れることも重要になってきます.
まとめ
今回のまとめは以下の通りです.
- 腹斜筋群は捻る動作を意識すること
- 腹斜筋群を魅せるためには脂肪燃焼や食事管理も視野に入れることが重要
最後まで脂肪が残る部分なためナナメ割は難しい部位となっています.
しかし、腹斜筋群は体幹の安定性向上や綺麗な姿勢を保つために重要な筋であるため
鍛えなくて良い部位ではありません.
食事管理をすると身体も精神もきつくなるため、無理のない範囲で行うようにしましょう.
ご覧いただき、ありがとうございました。
ご意見や投稿してほしいことの依頼等いつでもお待ちしております。
参考文献
奈良 勲:標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野 解剖学 第4版